霊界大師 眞魚.らすかる国王MAO の26世紀先の未来まで残す。TIME CAPSULE BLOG2011年~

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マスメディアや宣伝広告に惑わされない食生活教育 ―― フードファディズムと健康に関連する食情報 ―― 高 橋 久仁子 群馬大学教育学部家政教育講座・・霊界大師真魚の感想~椎茸4kgが致死量?第一部


2016/11/15 高橋久仁子さん講演 「それでも買いますか?『健康食品』のウソ・ホント」

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マスメディアや宣伝広告に惑わされない食生活教育
 ―― フードファディズムと健康に関連する食情報 ―― 高 橋 久仁子 群馬大学教育学部家政教育講座・・

霊界大師真魚の感想~椎茸4kgが致死量?
第一部これは為になります。




マスメディアや宣伝広告に惑わされない食生活教育
―― フードファディズムと健康に関連する食情報 ――
高 橋 久仁子
群馬大学教育学部家政教育講座
(2012年 9 月 26日受理)
Food/nutrition education without adverse effects
ofmass media or advertising 
―― Food faddism and food/nutrition information related health ――
Kuniko TAKAHASHI
Department ofHomeEconomics, FacultyofEducation, Gunma University
Maebashi, Gunma 371-8510,Japan
(Accepted on September 26th,2012)

1.はじめに

健康指向を背景に、健康に関連する食の情報(食
情報と省略)が産業界やマスメディア等から大量に
提供されている。過不足なく食べることの重要性を
軽視する食情報には虚偽や誇張が入り混じり、
健康教育の一翼を担う食生活教育にも影響を与え、少な
からず混乱させる。このような状況をフードファ
ディズムという概念で整理し、食情報を冷静に考え
るきっかけにすることを提案したい。

フードファディズム:FoodFaddism」とは食べ
ものや栄養が健康や病気へ与える影響を過大に評
価・信奉することである。適正と過大の範囲を
判断することは難しいが、体への好影響や悪影響を
ことさらに言い立てる論である。
食生活と健康が密接に関わることは事実である
が、それは長い間の食生活の状況が長い時間をかけ
て健康状態に反映されていくことである。今日食べ
た、ある「体に良い(悪い)」食べものが、明日の健
康をすぐに左右するということではない。

直ちに悪影響が生じるのは食中毒や有毒物の混入、
あるいは食物アレルギーのような例外的な場合である。
それにもかかわらず、「それ」さえ食べれば健康が確約さ
れる「魔法の食品」や、逆に「それ」を食べると病
気になる「悪魔の食品」があるかのような文言が横
行している。ある食品中に含まれるある物質の有益
性や有害性を、含まれる量や摂取頻度を無視して論
じる例は枚挙にいとまがない。

フードファディズムは次のような 3類型、すなわち、
①健康への好影響を騙る食品の大流行、②量の
無視、③食品に対する期待や不安の扇動、がある。
それぞれについて具体的な事例を提示するとともに
「健康食品」類のフードファディズム的側面や食の
安全をめぐるマスメディア報道の偏り等について食
生活教育の立場から考察した。

2.「健康への好影響を騙る食品が大流行する」
「それ」さえ食べれ(飲め)ば万病解決、あるい
は短期間で減量可能と吹聴される食品が大流行する
ことである。過去を振り返ると「紅茶きのこ」(1975年頃)、
「酢大豆」(88年頃)、「ココア」(96年頃)、
「にがり」(03年頃)、「寒天」(05年夏)「白インゲ
ン豆」(06年 5月)、「納豆」(07年 1月)、「バナナ」
(08年 9 月)、「トマトジュース」(12年 2月)等が
あった。発祥や大流行に至る経緯は必ずしも明らか
ではないが、「寒天」「白インゲン豆」「納豆」「バナ
ナ」は健康情報娯楽テレビ番組が、「トマトジュース」
は学術論文のマスメディア報道がその発端となった
ことがはっきりしている。以下は経緯が明確な 5例である。

2-1 2012年2月の「トマト、トマトジュース」
「トマトを食べると痩せるらしい」と期待した人々
によりトマトジュースあるいはトマトにフードファ
ディズムが起きた。この〝トマト騒動" の発端は京
都大学の報道発表、「トマトから脂肪肝、血中中性脂
肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウス
で確認」であった。この情報はレベルの高い学術雑誌に
掲載された論文を紹介したものであるが、
究で使われたのは成長すると必ず糖尿病を発症する
病態モデルマウスである。

そのマウスに加熱トマト
に含まれる「13-oxo-ODA」と略称される脂肪酸を合
成して餌に添加し 4週間食べさせて得られた結果で
あった。「太めのマウスにトマトを食べさせたら中性
脂肪が減った」わけではない。重大な代謝異常を有
する特殊な実験動物での研究結果であることが
ニュースではきちんとは伝わらず「トマトを食べる
とメタボ解消」かのような手軽な話になってしまった。

2-2 2008年9月の「バナナ」
トマト騒動の前にはバナナ品切れ騒動があった。
体重が 100kgを超す某女性歌手が朝食をバナナだ
けにしたら 7kg痩せた、とテレビ番組で紹介された
ことでブームになった。ただ、この女性歌手は朝食
から千数百 kcalを食べていたとのことで、それをや
めて朝食をバナナだけにしたら、仮に 2~ 3本食べ
ても 300kcalにも満たない。

マイナス千 kcalの食事
を数ヶ月続ければ体重は必ず減る。事実はそれだけ
であるが、そうこうするうちに「朝、バナナと常温
の水をとるとやせる」等と、まことしやかなウソを
言う「専門家」と称する人も出てきて、青果物売り
場でのバナナ品切れ状態が続くという社会現象に
なってしまった。ちなみにバナナに「食べると痩せ
る」という危険な物質は含まれていない。

2-3 2007年1月の「納豆」
バナナ品切れ騒動をさかのぼる約 1年半前には「1
日 2包の納豆を朝晩よくかき混ぜて 20分放置して
食べた 8人全員の体重が、その他の食生活を変えず
に 2週間で減少(0.9~3.4kg)した」と放送したテレ
ビ番組がきっかけで全国各地のスーパーマーケット
や食料品売り場で納豆が売り切れる現象が約 2週間
続いた웖웏웗。番組で科学的根拠とされた学術論文웖원웗の
概要は「平均年齢 71歳(65~78歳)の男女 56人を
2群に分け、一方は実験群として 50mgの DHEA
(Dehydroepiandrosterone)を、他方は対照群として
偽薬を就寝時に 6カ月間服用した。DHEA摂取群は
内臓脂肪・皮下脂肪・腹部の面積がすべて有意に減
少(各々13cm、13cm、31cm)し、偽薬群では 2
~5cm워増加した。体重は DHEA摂取群では 0.9kg
の減少、偽薬群では 0.6kgの増加であった。インスリ
ンの感受性が DHEA摂取群で増加した」である。

DHEAを服用した高齢者は服用しなかった人に比
べて体重も体脂肪面積も少し減ったことは事実であ
るが、「高いダイエット効果」と期待させるほどの結
果ではなかった。研究者らも「実験参加者も少なく、
半年という短期間であり、これは予備的な研究であ
る。DHEA補充療法に有害作用があるか否かも大規
模・長期間での研究が必要である」と論文の中で断っ
ている。それにも関わらず「納豆を食べると DHEA
が増える」と科学的根拠のない話を組み込んだほか、
測定していない物質の血中濃度を測定値であるかの
ように提示するというウソまで放送していた。さら
に、「DHEAを飲んで痩せた」として女性 3人の映像
を放映していたが、論文にはそのような写真はなかった。

このフードファディズムは放送の 13日後に、番組
内容にねつ造、すなわちウソやインチキのあったこ
とがばれて、それをテレビ局が謝罪するということで終わった。

2-4 2006年の5月の「白インゲン豆
無責任な健康情報娯楽テレビ番組で健康被害も発
生している。「白インゲン豆を使用したダイエット
法」をテレビが放送したことにより、激しい嘔吐や
下痢等を引き起こした人が全国で数百人にものぼっ
たという事件である。

番組内容は「3分程度炒った白インゲン豆をミル
等で摩砕し、米飯にまぶして食べると豆に含まれる
デンプンを分解する酵素(αアミラーゼ)を妨害す
る物質の作用でデンプンの消化が妨げられ、結果と
して減量に有効」とのことであった。ところが 3分
程度の炒り加熱では豆に含まれるレクチン等の有害
物質が無害化せず、激しい下痢・嘔吐を引き起こし
てしまったのである。

文献によればインゲン豆に αアミラーゼ阻害物
質は含まれるが、ある論文によれば 1kgのインゲン
豆から 1gとれるだけである。インゲン豆から抽出・
精製した αアミラーゼ阻害物質をデンプンと一緒
にラットに投与したところ、血糖値の上昇を抑制し
たという研究웖웑웗では体重 1kgあたり 50mgの抽出
物を与えていた。体重 50kgのヒトに換算すると
2.5gとなる。スプーン何杯かのインゲン豆粉末に含
まれる阻害物質はごくわずかであり、米飯にまぶし
てもデンプンの消化を妨害するのは無理である。生
のインゲン豆に αアミラーゼ阻害物質が含まれる
ことは事実であっても、その阻害作用を発揮するに
は莫大な量を要するという点で、これは「量を無視
する」タイプのフードファディズムとも言えよう。

2-5 2005年夏の寒天の大流行
2005年の夏、全国各地の食料品売り場で寒天やと
ころてんが売り切れる現象がしばらく続いたが、こ
れは「寒天さえ食べればきれいに痩せられる」と放
送したテレビ番組に起因する騒動であった。
情報源とされた報告は日本の研究グループによる研究論文であった。

研究には 76人(2型糖尿病 59 人、耐糖能異常 17人;男性 28人、
女性 48人、平均年齢58.6歳)の外来通院中の肥満患者が参加し、
寒天を食べる寒天食群と食べない通常食群に 38人ずつ分
かれ、実験開始時と 12週間後の終了時の臨床検査値
を比較したものである。番組では「寒天を食べるだ
けで血糖値の低下はもとより、コレステロール値、
血圧はおろか、体重、体脂肪まで減少した」とされ
ていたが、寒天を食べない群も「血糖値と血圧」は
寒天食群と同じに低下しており、生活改善の効果と
考えられる。「寒天さえ食べれば問題解決」ではな
かったにも関わらず放送ではそのことにはふれず、
結果として視聴者に寒天に対する過剰な期待を抱か
せ、行動させることとなった。

3.「量の無視」というフードファディズム
その食品に含まれる「有益・有害成分」の量には
言及せず「○に良い」「×に悪い」と主張することである。

「これを食べると△に良い」というマスメディア
情報や「健康食品」産業界からの情報の多くが該当
する。同時に食品中にごく微量存在する有害物質に
関して、有害性を発揮するだけの量を摂取すること
はあり得ないにもかかわらず、健康への悪影響があ
るかのように言い募る情報も該当する。

また、食品中の含有成分が 100g当たりの含有量で
多くとも実際の摂食量が少ない食品ではその成分の
良好な供給源とは言えないが、このことが無視され
ることもよく見かける。

3-1 タマネギ
タマネギから分離・抽出した Sーメチルーシステ
インスルホキシド(SMCSと省略)という含硫化合
物を経口的に糖尿病ラットに投与すると血糖値が低
下し、高脂血症も改善された、という研究報告が
あった。体重 1kgあたり 200mgの SMCSを 45日間
にわたって投与したものであるが、この効果は糖尿
病の薬物療法で用いられるグリベンクラミドやイン
スリンに匹敵する、ともあった。

タマネギから抽出した SMCSが血糖低下作用を
持つことは動物実験での結果としては事実である
が、それを理由にただちに「タマネギは糖尿病に効
マスメディアや宣伝広告に惑わされない食生活教育 203
く」とはならない。どれだけの量の SMCSを与えて
得られた結果なのか、その量は通常の食生活レベル
で無理のない範囲なのか、を確かめる必要がある。
タマネギに含まれる SMCSの量はこの論文には
記載されていなかったので、他の資料を探して見つ
けたのが、「生のタマネギ 1kgに 200mgの SMCSが
含まれている」というものであった。糖尿病ラット
に血糖降下作用をもたらした SMCSは、体重が
50kgの人の場合では 10gが必要で、50kgのタマネ
ギから抽出した量に相当する。タマネギを食べて
SMCSを摂取しようということは、50kgのタマネギ
を食べなければならない。それが不可能であること
はいうまでもない。

タマネギに血糖降下作用を持つ物質が含まれてい
ても、だから「タマネギを食べると血糖値が下がる」
ことにはならない。量の問題を無視して影響を論ず
ることはできない。

「糖尿病をタマネギで治した」「タマネギで糖尿病
を克服」などという書名を新聞広告でしばしば目に
するし、いわゆる健康雑誌も「糖尿病にタマネギが
効く」というような記事を繰り返し取り上げている。
このような研究報告が勝手に解釈されているのかも知れない。

3-2 シナモン
2004年のある日、某健康情報娯楽テレビ番組は
「新情報 学術誌 Diabetes Care 2003 12月号 食事
に少量のシナモンを加えることで糖尿病患者の血糖
値や血中脂肪を 18%下げた(リチャード・A・アン
ダーソン博士)」との文字画面を映した。その後の司
会者と出演者とのやりとりも、食事に少量のシナモ
ンを使えばあたかも糖尿病を予防したり、改善した
りするかのように思わせるものであった。
学術誌〝DiabetesCare"とあったので調べたとこ
ろ、「シナモンが 2型糖尿病患者のブドウ糖および脂
質を改善した」という論文があった。

著者の一人
は「Anderson」なので、たぶんこの論文が情報源と
思われる。2型糖尿病の患者に 40日間シナモンを飲
ませて血糖値と中性脂肪値の変化を調べた研究で
あったが、飲ませたシナモンの量は 3段階あり、1g、
3g、6gであった。シナモンは 0.5gずつカプセルに
詰め、1g摂取群は一日 2個、3g群は 6個、6g群は
12個のカプセルを、食後に 40日間飲み続けたので
あった。40日後の空腹時血糖値は飲み始めたときの
血糖値より 1g群では 25%、3g群では 18%、6g群
では 29%低下していた。血清中性脂肪値はそれぞれ
30%、27%、23%低下していた。

シナモン摂取量が
多いほど低下率も大きい、ということはなかった。
シナモンは粉末にした樹皮が瓶入りで市販されて
いるが、ごく一般的な一瓶は 15g入りである。この
瓶を一振りして出てくるシナモンはだいたい 0.05g
程度で、1gのシナモンは 20回振って出てくる量で
あり、とても「少量」といえる量ではない。
ましてや 3gや 6gなど、大量としか言いようがない。

シナモン摂取により、血糖値や中性脂肪が低下したこと
は事実であるが、冒頭に示した文字画面の記述には
明らかな誤りがある。すなわち、この研究は「食後
に大量のシナモンをカプセルで 40日間飲ませたら、
血糖値が 18~29%、中性脂肪値が 23~30%低下し
た」のであって、決して「食事に少量のシナモンを
食事に加え」たのではない。量を無視して番組が作
られていた。

3-3 ニガウリ
沖縄の代表的食材のひとつであったニガウリ
(ゴーヤ)が日本全国に普及し、どこの地域でも手
に入るようになった。「ニガウリは糖尿病に良い」と
のウワサがあるので学術文献を探したところ、研究
論文は複数見つかった。
ニガウリは熱帯アジア原産のウリ科に属する植物
であり、野菜としてだけでなく薬用植物としても多
くの国や地域で利用されてきたとのことである。食
用部位はキュウリと同じ未熟果であるが、薬用の場
合はほかに種や葉も使われるとのことである。治療
効果を科学的に検証する研究が行われている。
実験動物や培養細胞を使った研究が多いが、少数
ながらヒトでの研究もあった。ニガウリが糖尿病
ラットの血糖値を低下させたという論文は、
ニガウリ果肉を乾燥粉末にし、餌に 10%添加して約 5週
間食べさせたところ、糖尿病ラットの血糖値が 30%
ほど低下した、という内容であった。

この研究での
ラットの体重は約 150gで、飼料摂取量は 1日約 16gであった。

飼料の 10%が乾燥ニガウリであるから
ラットは 1日に 1.6gの乾燥ニガウリを摂取したこ
とになる。ニガウリの水分は 94.4%(『日本食品標準
成分表 2010』)なので乾燥ニガウリ 1.6gは生ニガウ
リ 28.57gに相当する。150gのラットが摂取したニガ
ウリは体重 50kgのヒトに換算すると生ニガウリ
9523g、すなわち約 9.5kgとなり、常識的に摂取でき
る量ではない。また、ニガウリ摂取で血糖値が低下
したといっても正常化したわけではなく、実験終了
時の血糖値は約 250mg/dlであった(非摂取群は344mg/dl)。
ヒトでの研究もいくつか行われているが、研究の
枠組みに問題があり、効果ありと認められるレベルのものはない。

また、ニガウリには流産誘発性もあ
るとのことで、他の薬理効果も含めて大量摂取の安
全性も考える必要がある。
3-4 有害物質を含んでいても〝有害"かどうかはそ
れだけではわからない
「体に悪い」物質を含む食品は「体に悪い食品」
と見なされがちであるが、これも量を考える必要が
ある。例えば、椎茸にはシックハウス症候群で悪名
高いホルムアルデヒドが含まれる。含有量には幅が
あるが、ざっと計算すると 4kgの椎茸を食べると致
死量のホルムアルデヒドを摂取することになる。し
かし、それだけの量を食べることはもちろん不可能
であるから心配する必要はない。通常、あまり気に
することなく食べたり飲んだりしているものの中に
も、もし、一度に大量に摂取すると体に悪い影響を
及ぼす物質が含まれている。

ジャガイモには有毒物質であるソラニンが含まれ
ている。推定中毒量は成人で 25mgで致死量は 400
mgである。皮や芽を取り除いても食べる部分 100g
に 2~10mgのソラニンが含まれている。したがっ
て 2kgのジャガイモをもし一度に食べると中毒を
起こす可能性があるが、2kgのジャガイモを一度に
食べることはないであろうから心配はない。
コーヒーも致死量が 3g~10gのカフェインを含
んでいるので、100mg程度のカフェインを含むコー
ヒーを 30杯~100杯を一度に飲むと致死量のカ
フェインを摂取することになるが、もちろん、それ
だけは飲めないから心配は不要である。
また、食塩の推定致死量は体重 1kgあたり 0.5g~
5gである。体重 50kgの人の場合、25~250gの摂取
で致死量に達する。十倍もの幅があるが、大さじ 2杯
程度の食塩を一気に飲み下すと死ぬこともあるとい
うことになる。

3-5 たくさん含まれていてもたくさん摂れるとは
限らない
食品に含有される各種の成分量は、その食品 100g
にどれだけ含まれているかで表されることがほとん
どである。日本で利用される主な食品の成分量を収
載した『日本食品標準成分表 2010』も同じである。

成分表を調べて、ある食品に鉄が沢山含まれていれ
ば、その食品は「鉄を豊富に含む食品」と言って間
違いではない。しかし「だから、それを食べれば鉄
を豊富に摂取できる」と考えるのは早計である。そ
の食品をどれだけ食べるのか、すなわち摂食量に
よって摂取できる鉄の量は多くも少なくもなるからである。

「たっぷり含む食品を食べれば、たっぷり摂れる
はず」あるいは「豊富に含む食品は良い供給源」と
は必ずしも言えないことに注意が必要である。食品
成分表を見ると干し海苔や干しヒジキは鉄やカルシ
ウムなどを豊富に含んでいることがわかる。しかし、
一度の食事で食べる量はどれだけか。

10枚を 1帖と
して市販されている海苔 1枚の重量は 2~ 3gであ
る。「朝食の友」として食べる場合はせいぜい 2分の
1枚、1g程度である。ヒジキもおかずとしての一回
量は約 5gと見積もられている。

ビタミン類も同様である。抹茶もビタミン C の多
い食品といわれることがあるが、一回に使う量は 1g
にも及ばない。100g当たりの含有量が多くても、少
量しか食べない食品は必ずしもその栄養成分の良好
な供給源とはなりえない(表 1)。

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食品に含まれる成分の多寡を比較して、それを食
生活に応用する時、忘れてならないのが、
その食品の水分含有量である。水分を十分含む状態なのか、
乾燥させて水分を除いた状態なのか、きちんと見極める必要がある。


乾物は水分を著しく減じているので、食品は濃縮
された状態にある。したがって 100g当たりで含有量
を表せば水が少ない分だけ他の成分が多くなる。干
し海苔やヒジキ、抹茶の各種成分量が多いのは水分
含有量が少ないためでもある。一般に水分の少ない
ものは食べる段階では加水されることが多いので、
一見したところ、ある成分が多くても、実際に摂取
できるのはわずかな量のことが少なくない。一方、
水分含有量が多いものは一度にかなりの量を食べた
り飲んだりできる。
牛乳に含まれるカルシウムは 100g当たりを見れ
ば海苔やヒジキより少ないが、150g~200gのコップ
1杯の牛乳には 150~200mgが含まれる。5gのヒジ
キでは 70mgである。
4.「食に対する期待や不安の扇動」という
個人の状況を考慮せず、ある食品を「体に悪い」
と敵視したり、別な食品を「体に良い」と賞賛した
り万能薬視することである。極端に偏った特殊な食
事法の推奨もある。「自然・天然」「植物性」は良く、
「人工」「動物性」は悪いとの決めつけも見られる。
したがって、農薬と化学肥料を使用した食品、精製
度の高い食品(白砂糖、精製塩、精白小麦粉、精白
米)、インスタント食品類、うま味調味料類、炭酸飲
料などは目の敵にされる。一方、黒砂糖や蜂蜜、低
温殺菌牛乳、〝有精卵"は推奨される。そして、食品
の宣伝広告に、ありもしない効果を期待させられる
という問題もある。
4-1 良い食品・悪い食品」と単純2分できない
食品を体に「良い」「悪い」と 2分する場面にしば
しば出会う。しかし、食品を一般論として単純に「体
に良い・悪い」と断定することはできない。ある食
品が体に「良い」か「悪い」かは食べる人の食べ方
にあるし、同一人物でも、ある状況では「良く」て
も別な状況では「悪い」こともある。
例えば、甘いチョコレートそれ自体が「体に良い・
悪い」という価値を持つわけではない。運動中のエ
ネルギー補給には「良い」といえても、就寝前では
「悪い」といわざるを得ない場合がほとんどであろ
う。しかしそれさえすべてが「悪い」とも言えないことがある。

「玄米は精白米より体に良い」もよく聞く。玄米
は果皮や胚芽が残っているので精白米よりも多様な
栄養成分を含んでおり、それが利点を持つことは事
実である。しかし、消化吸収に難点がある。胃腸が
丈夫で食欲旺盛な人にとって玄米飯は過食防止など
を含めて「良い」と言えるかも知れない。しかし、
胃腸が丈夫でない小食の人の場合、玄米飯では総エ
ネルギーやタンパク質、脂質の不足等を招きかねず、
「悪い」となることもある。さらに味わいも無視で
きない。玄米飯をおいしいと感じる人はそれでよい
が、そうでない人が「健康のためにはまずくても仕
方ない」とあきらめて食べるのは少々問題である。
食品を「良い」「悪い」と二分し、「良い」といわ
れるものだけを食べ、「悪い」とされるものを排除し
ても「良い食生活」にはならない。「ヘルシーといわ
れる食品」だけを食べても「ヘルシーな食生活」に
なるわけではない。食生活全体の調和がとれて初め
て「ヘルシーな食生活」は達成される。
食品は栄養素の含まれ方や消化性などに違いがあ
る。その特徴を知り、「今」の自分との関係を十分に
考え、選び、量に配慮して食べることが重要である。
ある食品を「体に良いもの」にするのも、「悪いもの」
にするのも一人ひとりの食べ方にあることを再確認
する必要がある。
4-2 読んではいけない「キャッチコピーの行間」
よく読めばそれを飲んで「やせる」とも「体脂肪
の燃焼を促す」とも書いていないのに、なぜか、そ
う早合点させるキャッチコピーが増えた。効能・効
果を明記できない「健康食品」類に多いが、痩せる
効果があるかのように暗示する清涼飲料類にも多い。

図はいくつかの清涼飲料広告を模倣した架空商品
キャッチコピーである。これをどう読み解くか。
ず 燃焼系飲料 YASERUNDES」は商品名であ
る。「脂肪が燃焼」と想像してはいけない。そして
YASERUNDES を「痩せるんです」と置き換えては
いけない。カルシウムや食物繊維は不足しがちであ
るから「補給」したい、カロリーや脂肪は過剰にな
りがちだから「さよなら」したい、という願望であ
る。「現代人の食生活を考えた」とあるが、「考えた」
だけでその結果をこの飲料にどう反映したかは不明
である。カプサイシンに脂肪燃焼効果があることは
事実であるが、「ちょっぴり辛い」、すなわち少量の
カプサイシンに減量効果を期待しても無理である。
「ダイエットのおともに」と勧めていても「おとも
にしてよいことがある」かどうかはノーコメントで
ある。「カロリーオフ」とは 100mlあたり 20kcal以下
であれば許される(栄養表示基準制度)が、500ml全
部を飲むと 95kcalとなり、これは市販握り飯の半分
強のエネルギーとほぼ同じである。カルシウムは
35mg、食物繊維は 1.5gで微々たる量しか含まれていない。

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行間を読ませる情報に警戒が必要である。宣伝広
告文言に関してはそこに書かれている字面以上の解
釈をしてはいけない。読むべきは栄養表示である。
4-3 쓕バランス栄養食」の多くはバランスが悪い
ビタミンやミネラルを十分量配合したとのふれこ
みで「バランス栄養食」と名乗る食品群がいつの間
にか成立している。かつては 1983年に発売された O
社の商品 C だけであったが近年その種類が増え、
ざっと調べただけでも 4社が「バランス栄養食」な
る商品群を取扱っていて(2012年現在)、その数は 30品目を超える。

適切な食生活の基本は生命活動に必要なエネル
ギーと栄養素を過不足なく摂取することにある。摂
取エネルギーと消費エネルギーの収支の均衡をはか
ると同時に、脂肪エネルギー比率(脂質からのエネ
ルギー比率、FatEnergyRatio:FER と省略)を適
正に保つことも大切である。

「バランス栄養食」と名乗る商品の栄養成分表示
から脂肪エネルギー比率を算出した結果(各社 5製
品ずつ)とその宣伝文言を表 2にまとめた。

いずれも基本的にクッキーであるから油脂含有量が多く、
そのために FER40%以上の商品が多い。

「ビタミンとミネラルが添加された油脂豊富なクッキー」と
知して利用するのであればかまわないし、非常食と
しては優れている。しかし、「食事代わりになる」と
誘導する宣伝文言は問題である。個別食品の FER
が高いことを非難する意味はあまりないが、「食事の
代わりになる」かのように宣伝するのであれば EFR
はせいぜい 20~25%程度で、30歳未満の人でも
30%が限度である。
さらに O社は「5大栄養素をバランスよく含み」
とあるが FER50%以上の食品は「5大栄養素をバラ
ンスよく含み」に該当しない。ちなみに成型タイプ
の某ポテトチップスの FER は 52%で、O社の「C ポ
テト味」と同じである。

ポテトパウダーにその他の材料を配合する際、
ビタミンとミネラルも添加して
「バランス栄養食 チョップスター」と名乗ったら
「食事代わり」にしようとする人がいるであろうか。

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現時点では「バランス栄養食」なるものに公的な
規格・基準は何もない。したがってそのように名乗
ることは勝手である。しかし、そう名乗るのであれ
ば「バランスのとれた食事」なるものの基準を示し
て、製品の脂肪エネルギー比率もそれに恥じないも
のとすべきである。
4-4 野菜ジュースを飲んでも野菜を食べた代わり
にはならない
巧みな宣伝広告や商品名も影響して、野菜ジュー
スを飲めば野菜を食べた代わりになると錯覚してい
る消費者が少なくない。しかし野菜ジュースを飲む
ことと、野菜そのものを食べることには大きな隔た
りがある。
野菜を摂取する意義として、①ビタミン類やミネ
ラル類、食物繊維のほか、多様な微量成分(例えば
ポリフェノール類)が摂取できる、②水分や食物繊
維が多いので食事のカサが増え量的満足感を得やす
い(小食の人にはマイナスに働く)、③種類が多く、
多種多様な味や香り、歯触りや色合い等が食事を彩
る、等が挙げられる。
野菜ジュースに②と③の役割は期待できない。ま
た、野菜ジュースは野菜の絞り汁なので絞り汁に移
行できない成分は取り除かれており、①についても
野菜を食べるよりもだいぶ少なくなる。そこで、ど
れほど少ないかを試算した。
「30種類の野菜 350g分を使用した」と称する野菜
ジュースがある。「30種類の野菜」は原材料名欄に記
載されているが、製造会社に問い合わせても各々の
野菜の使用量は教えてもらえない。そのため「350g÷
30=11.7g」と計算し、各野菜を 11.7gずつ食べた場
合の栄養価計算をした結果が表 3である。この製品
の容器上の栄養表示と比較すると食物繊維やカルシ
ウム、鉄等が、ジュースでは食べた場合の 2割程度
でしかない。食物繊維やカルシウムなどは絞りかす
に残る量の多いことが国民生活センターの実験でも確かめられている。

さらに、これとは別な商品であるが、「果汁 70%・
野菜汁 30%」でありながら、商品名「緑●野菜」と
いう製品がある。ほぼ透明な果汁に緑色の野菜汁を
添加しているので全体として緑色の液汁である。容
器表面には果汁含有率だけでなく多種類の緑黄色野
菜も描かれているため、この含有率の記載を見逃し、
「野菜ジュース」と錯覚してしまう人がいる。
野菜ジュースは複数の野菜を原料にしているが、
口当たり良く調整された液汁である。これは嗜好飲
料のひとつと考えるべきである。




災害時はご覧ください。


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北海道地震でインフラが麻痺した恐さを知った中で、
インフラに関する連絡先等を
今後も記事に載せておきます。
最悪・・皆さんは自力で調べるとは思いますが、念の為に・・
このまま、インフラに関するホームページや連絡先を載せておきます。

電気・ガス・水道・航空会社・列車・道内のバス会社・高速道路に関する
会社のホームページと電話番号を出来るだけ!!まとめました。





でわでわ。



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有難うございますm(_ _)m
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